はじめまして。芳垣です。ピアノ教室を始めて早くも33年が経ってしまいました。
幼い頃からピアノを習う機会に恵まれ、いつからか指導を夢見るようになった私です。

音楽の学校を出て、さあ、ピアノの先生に、と思った時、父に"学校出たての人間が人から先生先生と呼ばれてもロクなことにならない、と言われ一旦は楽器店に就職をしました。講師ではなく営業職です。
しかし、この時の経験が後に大いに役立ちます。
なるほど先生の立場ではわからない事をいっぱい学ぶことが出来たのです。

父には感謝しています。結婚してしばらくして退社して、いよいよ指導を…。でも世の中そんなに甘くありません。
当然ゼロからのスタートです。始めはお金もないし生徒さんもいないしで、原付バイクに跨って遠路はるばる出張レッスンに出向く日々でした。

その後段々と生徒さんも集まってくれて、1990年には第一回の発表会を開催するに至りました。
ところがここで試練が訪れます。同居していた義母が突然病に倒れたのです。そして同時に妊娠出産。
こうなると仕事は難しい…。せっかく、せっかく集まってくれた大切な、可愛い生徒さん達とお別れをしなくてはならなくなりました。

この時思った事が今日の教室運営に繋がりました。

"個人ではなくお教室という形態であったらみすみす生徒さんを手放さずに他の先生に預かって貰うことが出来たのに…”という想い。
それがきっかけになって教室設立を目指すことになりました。
波乱の数年を経て、1995年頃からでしょうか、自宅でレッスンを本格的に始め、大勢に生徒さんに集まって頂くことが出来たのです。

そして2003年夏。ついに今の場所＝三ツ沢小学校前に移転。独立したお教室としてのスタートを切ることが出来ました。
早いものでそれから20年。私を含めて7人の講師で140名様以上の生徒様をお相手するに至りました。
生徒さんの数が多いことに何の意味があるかのというと、やはりそれだけ色々な才能と、生徒さん同士が互いに知り合える凄さというのはあると思います。

生徒さんというのは、単に講師からの指導だけで成長するものではなく、横から来る刺激で飛躍するものと痛感する毎日です。